

防犯と都市(古田マリ)
犯罪をデザインで防ぐという環境防犯設計の調査研究中。
犯罪者は他人に見られるのを嫌うが、こういった心理をうまく利用して
犯罪が起こる確率を低くするのが防犯設計の基本的な考え方。
領域は建物から都市計画まで広い範囲に及ぶ。
泥棒に狙われやすい立地とは
空き巣にあった家の例です。
敷地は2面、道路に接しています。
実は今回のような接道タイプは都市防犯センターの資料でも
空き巣に狙われやすい立地であると指摘されています。
強盗にあったゲーム店
ひったくり被害の多い道
郊外の住宅地の駅の近くです。
駅から通える大学は2つあり、学生も多いところです。以前は緑が多く環境が良い場所でした。
近年、JRおよび急行電車が止まる大きなターミナル駅である隣駅周辺の治安が悪化し、
周辺の犯罪件数もかなり上昇しました。

線路に平行して東西に2つ道路がありますが、
上の図の下側に当たる東側の道がひったくり被害が多いのです。
下の道と異なり、上側の西の道路は、しっかりした2車線道路で歩道もあります。
歩道と車道は区別されていますので、ひったくりしにくい場所です。
以下は図の矢印の場所で取った写真です。道幅が分かるでしょうか?
この道でひったくりが多いわけは…
1)歩道が途中からない
2)道幅が広すぎず狭すぎず、自転車やバイクを使って犯行に及ぶのにちょうど良い
ということです。
その他この辺りは
●隣のターミナル駅に近く、逃げ場所も豊富である。
●通行人に初老の老人が多い
等がひったくりが多い理由に挙げられます。
また、狭い道の割に人通りがそこそこ多いため
通行人の気が散るのも原因の一つだと思われます。
江戸時代の防犯
今回は、江戸時代の防犯対策についてです。
江戸時代、現在の警察に当たる幕府の機関には奉行所がありました。よく時代劇に出てきますが、南町奉行所と北町奉行所、この二つ(奉行は全部で二人)です。奉行所は一月おきに交代で業務を行っていました。奉行所の下には50人の与力、さらに与力の下に同心240人が仕え、奉行を入れると奉行所に所属する役人は全部で292人となります。江戸が百万都市だったことを考えると、292人とはかなり少ない人数ですね。
EUの犯罪への取り組み
暑いですね。とはいっても、今年は東京ではまだ35度を超える日はないので、いつもよりは凌ぎ易い夏なのでしょう。
さて今回はEUで行われている防犯のことを取り上げます。
2001年にEUは防犯ネットワック(EUCPN)を作ることを決議しました。EU各国は窓口となる担当者を決め、防犯のためにお互いに協力し合いことを約束しました
オランダのゲーテッド・コミュニティ その2
オランダ ゲーテッド・コミュニティの続編です。
このレポート(註1)の中ではゲーテッド・コミュニティを富裕層タイプ、リクリエーションタイプ、都市セキュリティタイプの3つに分類しています。
拙書「仕事の設計図を描く」が出版されました.
出版業界初! 建築家によるビジネス本が出ました。
「地図の読めない」人が空間能力を鍛え仕事を効率化するノウハウが満載されております。
物事を俯瞰的にみて段取り力をつけること、アイデアを思いつく方法等が分かります。
料理のレシピ開拓から時間の管理法まで、また建築に興味のある方にもご覧戴きたいと思います。
最寄書店にて販売中です。どうぞ宜しくお願いします。
仕事の設計図を描く-「空間」思考でできる人になる
古田 マリ著 成美堂出版 文庫530円
オランダのゲーテッド・コミュニティ
前回の英国の例に続いて、今回はオランダの例を取り上げます。英国のゲーテッド・コミュニティは付加価値があるものとして若い層に受け入れられていました。ヨーロッパでは伝統的に街の歴史的な文脈が大切にされるため、イギリスでも自治体によってはゲートコミュニティを認可しないところもあると述べました。
照明を防犯設計にどう使うか 2
前回は、照明によって、監視力が強化されること、そして近隣の住人が犯罪を恐れることがなくなり、それによって人通りが多くなり、“監視する“人が増える、この循環によって街の社会統制力も強まるという話をしました。今回は東京の街の例を取り上げたいと思います。
下の写真は東京郊外の大規模団地の中にある公立図書館です。この地域は70年代に開発された沢山の団地で構成されており、アメリカやイギリスの”Big City”的な計画をなぞる形で出来ました。この種の計画は、そこを歩く人間の視点から作られておらず、鳥瞰的な視点でデザインされているため、その後、様々な不具合が指摘されるようになりました。実際に周囲の団地エリアでは、犯罪発生率も高く、いわゆる“オヤジ狩り”が起こることで知られています。
照明を防犯設計にどう使うか 1
防犯に照明が効果的であるというお話を前回いたしました。しかし外部から入口が見えるということは、隣人や通行人に目撃される確率を上げるとともに、犯罪者が標的を発見する機会を増やすことにもなります。既にお話したように、泥棒などの犯罪者の狙う獲物を外に出さないというのは大原則です。イタリアを旅行された方は、お洒落なショップのショーウィンドウが夜間休日に鉄格子で覆われているのをご覧になったことがあるのではないでしょうか?高価なジュエリーやブランド品を夜間無防備に通行人に向けて飾っているところはおそらくないでしょう。
照明があれば狙われない
前回取り上げましたパリの街、街灯、照明の使い方が本当に素晴らしいですね。ちなみに新しくできた国立図書館の周辺は、夜間も本当に美しかったです。昼の写真ですが、下がその新図書館の写真。中のインテリアも素晴らしい!セキュリティチェックは厳しく、地下の入り口にはセキュリティのお兄さんがいて、荷物も調べられました(厳密にいえば、私はバックの中は見られませんでした)。
花の街パリの街灯
三月も中旬を過ぎ、年度末でお忙しい方が多いと思います。私も懸案でした書籍の執筆がようやく終わるかといったところです。こういったお仕事をさせて戴くのは、初めてでしたので大変貴重な体験でした。
さて、今回はパリの街の見えない防犯対策について取り上げてみます。
パリの泥棒
今回は1月の下旬に展示会でパリに行ったときの泥棒関係のお話しをしようと思います。
残念ながら出展者であった私は暗闇の中のパリの街しか出歩いていませんし、
パリ滞在の最終日、飛行機に乗る前にどこに出掛けたかというと
BHVというスーパーのDIYコーナーで、照明用のソケットを買いに走ったという
何とも情けない旅行だったわけですが、
他の展示会の出展者の方や現地在住の日本人通訳の方からスリの話は沢山聞きました。
ざっと書き出してみます。
放火犯がやってきた
はじめまして。
古田 マリと申します。
インテリア設計、海外向けの和紙インテリア製品のデザイン輸出をしております。本業では先月末にパリのメゾン・エ・オブジェという展示会に参加しまして、おかげさまで好評のうちに終わりました。
またこうした仕事と平行して、ライフワークとして防犯設計の研究や調査をしております。
古田マリ プロフィール
■プロフィール
リフォーム中の顧客の庭にあったサンドバックに放火されたことがきっかけで環境防犯設計に興味を持つようになる。
滞英経験があり、海外におけるコミュニティレベルでの防犯意識の高さや政府や郡の危機管理対策のレベルが日本国内とは異なることを身をもって体験している。ちなみに英国では各郡に危機管理の部署がある。
アメリカのNational Institute of Crime Prevention(NICP)の環境防犯設計コース終了。
NICPの代表者であるアート・ハッセン氏との関わりも深い。
アメリカやヨーロッパでの環境防犯設計の活動をライフワークとして研究中。
アイル建築デザイン(有)代表、一級建築士
■ホームページ
環境防犯設計HP http://www.cpted.jp/
会社HP http://www.ild.jp
