

ファッション情報・企画室「コルクルーム」のティーチイン
2006年の流通業(小売業)の総括と2007年の展望(2/3)
●ネット通販が好調に売り上げを拡大
一方で、インターネットが代表するITの活用で言うと、ネット通販が伸びています。昨年のネット通販売り上げは、Amazonが1番大きく、約800億円。ネットプライスが106億円、ケンコ−コムが33億円です。これらに小さいものも含め約1000億円です。その他ネット書店では7&Iが71億円、ネットオフが13億円、で合わせると約1300億円です。そして全ての電子商取引ビジネスの売り上げ額 は、5000億円にもなります。5000億の売り上げを上げる小売業は、ユニクロを上回ります。ネットによる取り引きの他に、既に2年前にネット広告がラジオを抜きました。
次に、ここにきてテレビ広告が危ない状況になって来ています。デジタルの技術が進むに連れて、CMを飛ばすことができるようになります。このような時代になると、広告収入を柱にしている側は、非常に怖い訳です。CMを作り、視聴者に見てもらい、視聴率によって広告料が決まるという仕組みが根底から崩れてしまうのです。
片や新聞に関しても、ネットで見てしまう人が増大しています。新聞を取らない人達が増えることは、新聞社にとっては脅威です。このようにデジタルの時代が如何に凄いかです。これに関して、松下電器が、テレビの端子に繋ぐセットトップボックスと言われる、番組に関するタレントやスポーツ選手等の情報をテレビに表示させる、パソコンの端末になり得る機能を搭載させていました。これは松下電器だけが持っていましたが、昨年、アクトビラという会社を発足させました。これは、ソニー、東芝、日立等にその機能を松下電器が公開したのです。
パソコンが苦手な人でも、テレビのリモコンでインターネットの様に情報を得られることを、デジタルではなくアナログテレビでも可能にしたのです。従って、背景を考えていくと、すごい勢いでソリューション・システムの活用普及が進んでいます。それらを部分的に取り入れただけの日本の小売業等を含め、この先混沌とはしていますが、ただの現象ではなく、このようなことが絶対前提となってデジタルの世界が、多岐に渡り着実に新旧の交代をうながしている段階になってきているのです。
<2007年の展望>
イオンがグローバルな中の競争からズレ落ちていく懸念を持っていますが、では、日本のリアルな小売業でどこが成長できるのか、展望してみましょう。
●コンビニエンス業態は(主としてアジア)で、どこまで日本モデルを拡大できるか
一つは、コンビニエンス業界です。セブンイレブンの本家はアメリカでした。そしてアメリカのセブンイレブンを日本モデルにし、独自のビジネスの仕組みにしたものが、アジアというマーケットでどこまで伸びるかを注目しています。本家であるアメリカでは、セブンイレブンで女性は購入できませんでした。何故なら、長距離走行する大型トラックのドライバーのための休憩所であったため、女性が出入りするには危
ない印象があったのです。
では女性はどこで購入しているかと言えば、世界小売業売り上げ15位になったウォルグリーンです。これは町中の便利な立地で、女性の為の商品をおいたドラッグ中心のストアです。女性の支持を受けているのはドラッグストアで、コンビニエンスストアではないのです。
それに対して日本モデルは、私鉄が発達しているため、駅前にコンビニエンスストアがあり大変便利です。また、日本型にPOSシステムを初めて導入したのもセブンイレブンです。従ってセブンイレブンはPOSで在庫管理をし、その後現在は顧客の情報を知る為に、数年間単位の投資で500億円をかけています。例えば、仕入れをパートやアルバイトの人でもできる仕組みを作ったり、天気予報を参考にしてお弁当等の売り上げを図ったりと、販促と仕入れとマーケティング活動の強化をしています。
しかしセブンイレブンと言えどもいまや過当競争にさらされています。セブンイレブンで1日の売り上げ額は約60万円/坪と言われていますが、これがどんどん切ってきています。国内では飽和状況に達していますが、コンビニエンスの大手3社はアジアに対してかなりポテンシャルを持っているのではないでしょうか。これは2007年に期待できる展望の一つです。
(続く)
■トラックバック
http://info-station.test-domain.jp/mt_admin/mt-tb.cgi/333
