

陶芸家、川尻潤「挑発する日本美:日々の作陶」
川尻潤(Kawajiri Jun)/陶芸家
日々の作陶の記録。「日本美」をテーマにしている私の日々の取材、制作、発表の様子を 綴ります。また京都に住まうことにこだわる私の感じた京都日記。
日々の作陶の記録。「日本美」をテーマにしている私の日々の取材、制作、発表の様子を 綴ります。また京都に住まうことにこだわる私の感じた京都日記。
日展
2006年9月 8日
「日展」というのはご存知だろうか。日本での最も大きな美術の公募展である。
その昔は「文展」戦争前後は「帝展」などという名称であった。
私はその日展に毎年出品している。日展は秋に開催されるのでその作品づくりは夏ということになる。
というわけで今、私は日展の作品を作っている。
陶芸作品というのは様々なジャンルがある。身近な器、鉢、壷、皿、茶器、そして用途の無いオブジェといわれるもの。
工芸とはそもそも使えるものとして日本では存在していたが、明治になって「藝術」という概念が西欧から持ち込まれて以来、使えない藝術作品としての「オブジェ」というものが許される?ようになった。このあたりの話は長いのでまたいずれ・・・。

作品は土をロープ状にして積み上げて作る。信楽の土で特別にブレンドされた土である。
積み上げて思うような形状になったならゆっくり乾燥させる。
作品づくりにあたってよく「何が一番大変ですか?」と聞かれるが実は私はこの乾燥が一番怖い。乾燥では土から水分が蒸発するにあたって10パーセントも縮む。この際、部位によって乾き方に差が生じ、結果、亀裂が生じる。全体をまんべんなく乾かすために乾きやすい部位にビニールを掛けたり、乾きにくい底には空気が入るようにスポンジを敷いたりする。またこういうオブジェ製作に適していない土を用いることによっても乾燥中に亀裂が入ってしまう。

乾燥が無事終われば、素焼きという工程。800度の温度で一度焼き上げる。
次回は窯と彩色について。
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